顕微鏡の被写界深度とは何ですか?
顕微鏡の被写界深度 (DOF) は、物体が鮮明に焦点が合っているように見える対物レンズからの距離の範囲です。対物レンズの開口数(NA)と使用する光の波長によって決まります。
DOF は NA に反比例します。つまり、NA が高い対物レンズは DOF が小さくなります。これは、NA が高い対物レンズでは光の円錐が狭くなり、標本のより狭い領域に焦点を合わせることができるためです。
DOF は光の波長にも反比例します。つまり、光の波長が短いほど DOF が小さくなります。これは、光の波長が短いほど回折しやすいためであり、対物レンズを通過する際に光がより広がることを意味します。
顕微鏡の DOF は、鮮明な焦点で観察できる標本の厚さを決定するため、重要です。 DOF よりも厚い標本はぼやけて見えたり、焦点が合っていないように見えます。
DOF は、より低い NA の対物レンズを使用するか、より長い波長の光を使用することによって増加できます。ただし、これにより顕微鏡の解像度も低下します。したがって、特定の用途向けに対物レンズを選択する際には、DOF と解像度のバランスを見つけることが重要です。
顕微鏡の DOF は、次の式を使用して計算できます。
$$ DOF =\frac{2(n/NA)^2}{\lambda} $$
どこ:
* DOF はマイクロメートル単位の被写界深度です
* n は液浸媒体の屈折率です
※NAとは対物レンズの開口数です
* λ は光の波長 (マイクロメートル)